コールセンターは業務内容で大きく2種類に分けることができます。
発信がメインの業務になるアウトバウンド と 受信がメインの業務になるインバウンド です。
その中でもアウトバウンドの業務は、コールするリストによって成果は大きく左右されます。
今回は、アウトバウンドにおけるリストの運用方法について解説していきます。
アウトバウンドコールセンターのリスト運用
アウトバウンド業務のリスト運用についてですが、リストの内容によっても大きく運用方法や見るべき指標が異なってきます。
リスト状況も二つに分かれます。
「数に限りがあるリスト」と「数に限りがないリスト」です。
実際に「数に限りがない」というのはあり得ませんから、「リスト数が豊富にある」といった感じですね。
それでは一つずつ解説していきます。
数に限りがあるリストの場合
クライアントからリストをもらって、そのリスト数が少ない場合、限られたリスト数で目標の成果を出さなければなりません。
リスト運用は慎重に
一度お断りになってしまうと、そのお客様には再度架電することができません。
一つのお断りでリストが1件減っていきます。その断り分のリストが補充されるわけでもなく、架けるリストが少なくなっていくだけです。
そのため、リスト運用は慎重に行いましょう。
最終的にはリストが枯渇して、コンタクトしないリストに何回も発信しなければならないという状況になってしまいます。
新しいリストを補充できれば一番ですが、それも難しい場合が多いですね。
見るべき指標はSPC
数に限りがあるリストの場合、見るべき数値はSPCです。
SPCとは、「コンタクトした中での成約率」です。
この場合は、「いかに断られずに成約になっているか」です。
数に限りがあるリストの場合は、断りはリストを減らすことになるので、いかに断られずに成約するかという数値をみていきましょう。それがSPCです。
目安や目標になるSPCを作り、時間ごとにSPCを算出して、巻き返しができなくなる前に対策を立てましょう。
やはりトップオペレーターに架電してもらい、ある程度SPCに余裕を持てる状態になったら、新人や教育中のオペレーターを参戦させるような運用がいいですね。
どうしても目標達成が出来ない場合はNG架け
リストが枯渇してきて、それでもどうしても目標達成しなければならない場合は、一度お断りされたお客様に再架電するのもアリです。
お断り理由や断られた温度感での判断は必要ですが、「今忙しいから」や冒頭で架電趣旨さえもお伝えできないまま切電されたお客様には、上手くアプローチできればクレームに繋がることもありません。
そうはいってもNG架けは一度お断りされているわけですから、クレームの可能性は通常よりも高いです。
そのため、ある程度トークスキルや経験があるオペレーターに架けてもらうことがよいでしょう。
リストが豊富にある場合
リストが豊富にあって、予定している稼働時間では架け切れなかったり、なくなってもすぐに追加ができる場合です。
とにかく架ける
こういった場合は「とにかく架ける」ことが重要です。いくらお断りを出してもそれを補えるだけのリスト数があれば、ひたすらコールしましょう。
見るべき指標はSPHとDPH
見るべき数値は、SPHを重要な指標として考えるのが良いでしょう。
SPHとは、「1時間あたりの成約数」です。
リストが豊富にある場合、いくら断られても残りのリスト数を気にする必要がないため、いくらお断りされても成約取れれば勝ちです。
そのため、コンタクト数に対してのパーセンテージではなく、時間に対しての成約件数を見ることが効率的です。
それに付随して、DPH(1時間あたりのコール数)やCPD(コールに対するコンタクト率)も重要になってきます。
発信する件数が多ければ多いほどお客様にコンタクトする件数も増えるため、それは成約につながるチャンスが増えるということです。
また、コールしてもコンタクトしなければ意味がないため、CPDも確認していきましょう。CPDはオペレーターがコントロールするのは難しいので、管理者がリストのセグメントなどを見ながら調整することになります。
プレディクティブコールを使ってみる
オペレーターの人数も多く、リスト数も豊富にある場合は、コール数が多ければ多いほど成約数は上がってきます。
コール数を増やす方法の一つとして、プレディクティブコールというものがあります。
簡単にいうと、コンピューターが自動で電話してくれて、繋がった場合のみオペレーターに繋いでいく発信方法です。
システム導入は必要ですが、ある程度の規模のコールセンターのシステムならあるはずです。
オペレーター1人に対して1.5倍のコールをしたりできますので、あっという間にコール数が増えます。その代わり、リストの消費も早いので管理者は常に気にしておく必要があります。
有効な使い方として、コンタクト数が悪くなったリスト(3周目とか)を集めて、プレディクティブで一気に発信すると、ぽつぽつ繋がったりしますので、取りこぼしがなくなりますね。
リスト運用は管理者の腕の見せどころです
今回は「数に限りがある」場合と「リストが豊富にある」場合のリスト運用について解説しました。
オペレーターの技術だけではどうにもならないのがリスト運用です。
管理者次第で数字が変わるというのはリストの運用方法が大きく関わってくるのです。
管理者方々は参考にしてください。
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