新卒でも中途でも、初めてコールセンターへ正社員として働く場合、どのようなステップを踏んで上のステージを目指せばよいのでしょうか。
入社したはいいけれど、この先どういった道は待ち構えているかを知っておくことで働くためのモチベーションや目的・目標を持つことができます。
実際に私は正社員から入社して、センター長まで経験をしてきましたから、その過程をお話ししていきます。
今回は、初めてコールセンターで働くことになった人向けです。
コールセンターのステップアップの過程
初めてコールセンターで働く、しかもパートや契約社員ではなく、正社員の場合、やはり目指すは昇給・昇格ですね。
まずはオペレーター業務を完璧に
正社員として入社したからには、管理者として活躍することを一番初めの目的としましょう。
ただ、管理者として活躍するには、担当する業務を完璧に理解している必要があります。
業務知識はもちろん、システムやトークスクリプト、お客様対応、オペレーターとのコミュニケーションなど、「現場」のことを自分の経験を元に理解しておかなければなりません。
なので、まずはオペレーター業務を完璧にできるようになりましょう。
可能であれば、オペレーターと肩を並べても遜色ないレベルのトークスキルを身に付けておきたいところです。
ただ、「可能であれば」と付けた通り、オペレーターの中にはどうやっても勝てない人もいます。
なので、せめてオペレーターの中でも「中の上」くらいのレベルまでには実力をつけておきましょう。
ある程度オペレーターからも「あの人はトークスキルある」と思ってもらえるくらいにはなりたいものです。
そうしないと、そのオペレーターを管理する立場になったときに、自分の発言に裏付けされたものがないと、オペレーターからなかなか信頼を得ることが難しくなるからです。
この、オペレーターと同じ業務をやる時期というのはこの時しかありません。
正直言って、この時期がいちばん大変かもしれません。このあとの管理者業務はこの時期に比べるとものすごくラクだと感じるかもしれません。
今後はオペレーター業務からは徐々に離れていきます。そうなったときに、ここでのオペレーターの気持ちは忘れてはいけません。管理者になったときにいかにオペレーターに寄り添うことができるかどうかは、ここでの気持ちを忘れずにいましょう。
少人数のチームを管理する
ある程度オペレーター業務をこなせるようになると、自然と上司から数人のチームを任せられるようになるでしょう。
これでやっと管理者(SV)の仲間入りです。
チームの数字を分析したり、オペレーター一人一人の状況を把握したり、課題を見つけてそれを解決していくために頭をひねったり。
今までは自分だけのことをやっていればよかったことが、他人の面倒を見ることも要求されます。オペレーターの管理や教育という、今までになかった業務が増えます。
ただ、それはとてもやりがいのある仕事です。
全てが初めてのことなので、少人数のチームといっても上司と一緒にグループを担当するようになります。上司と常にホウレンソウを取りながら、一つ一つ覚えていきましょう。
そして、少しずつクライアントや他部署の人達とのコミュニケーションを取るようになってきます。
また、管理者と言っても、まだまだオペレーター業務を行う必要もありますので、引き続き自分のトークスキルを磨いていきましょう。
●●さん、なかなかお客様とうまく話ができなくて、、、
なにかコツとかないですか?
なんてオペレーターから頼られるようになりますよ!
案件をメインで担当している上司は、どうしてもオペレーターとの間に壁ができるものです。上司とオペレーターとの間に上手く入ることができれば、上司からもオペレーターからも信頼を得ることができます。上司よりもあなたに相談をするようになるオペレーターも増えてきます。
一つの案件を担当する
少人数のチームを管理することができるようになってきたら、一つの案件を担当させられるようになります。
今までは上司がメインてやっていたことを、自分がメインでやっていきます。部下もいるかもしれませんね。
自分で考え、自分で解決し、自分で担当案件の成果を上げていくのです。
ここで「責任」という言葉を強く意識するようになってくるでしょう。
担当した案件はあなたが全ての舵を取っていくわけですから、(今までがそうでなかったわけではありませんが)その結果に対して「責任」が生まれてきます。
あなたの判断がその案件の結果にダイレクトに反映されていくわけです。
ただ、これはとてもやりがいがあるということの裏返しです。
「責任」というのはマイナスのイメージがありますが、あなたの「責任」で成果が上がったとすれば、それもあなたの誇れる経験となってきます。
そうは言っても、自分だけで解決できない問題は遠慮なく上司へ相談しましょう。もちろんの上司は快く相談に乗ってくれますよ。
案件の進捗具合やオペレーター個々の状態など、数字に強くならないと思うように成果が出ないかもしれません。ここでしっかりコールセンターの数値管理について強くなっていきましょう。
複数案件を担当する
一つの案件を問題なくこなせるようになってきたら、二つ・三つと複数の案件を任せてもらえるようになります。
一つの案件で結果を出しているわけですから、他の案件でも結果を求められます。
部下やSV・リーダーと協力しながら、担当案件の目標達成を目指しましょう。
私は、ここの段階が一番忙しくて大変で、でも一番やりがいがあって楽しい時期でした。一心不乱に目の前の業務に打ち込んでいました。 上司や部下と一体となって、クライアントと一緒に考えて、成果が出なければイライラしましたが、しっかりと目標達成したときはなにものにも代えがたい充実感がありました。
センター全体を管理する
ここまできたら複数人の部下を持ち、副センター長やセンター長のクラスになっていることでしょう。
センター全体の案件の把握と、部下の育成、クライアント対応など、幅広く活躍しているはずです。もしかしたら担当案件はないかもしれません。というか、すべての案件が自分の担当という意識ですね。
案件に担当がいて、案件担当が責任を持っているとはいえ、センター全体の責任はセンター長であるわけですから、すべての案件の責任はセンター長にあるわけです。
案件担当と密にコミュニケーションを取り、課題と改善を繰り返しながらセンター全体を大きくしていきましょう。
単に案件だけではなく、センターの運営をしていきます。人件費や地代家賃などの損益も把握して、人が足りなければ派遣会社やパートの募集も必要です。新規案件の営業ももしかしたら必要になるかもしれません。 あなたがそのセンターの社長になって、センターを大きくしていくのです。
複数のセンターを管理する
複数の拠点がある企業であれば、センター長よりさらに上の立場になると、複数拠点を管理することになります。一般的に「マネージャー」と呼ばれる立場です。
ここまでくると役員レベルになっていることでしょう。
現場に居なくても数字だけでセンターの状況を把握することが重要です。もしかしたら報告をあげてくるセンター長は嘘をついているかもしれません。「現場に居なくても」そのセンターの状況把握と改善をしていく必要があります。 また、それ以上に社長との交渉が大変です。
これからコールセンターで働く人たちへ
ここまで読んでくれてありがとうございます。
私の経験で書いてきましたが、実際はその場その場に一所懸命になれば、自然とステップアップしていきます。
大事なのは、常に自分の役割を120%でこなすことです。
120%でこなしていくと、120%がいつの間にか当たり前になり、その状態は一つ上の段階になっているからです。
あなたの上司はしっかりみてくれてますよ!
第二新卒AGENTneo
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