間違えた使い方が多い日本語

言葉

日本語は本当にいろいろは言い方があります。

言葉自体の意味が良く分からなかったり、言葉通りの意味だと思って使っていても実は逆の意味だったり、そんな言葉を集めました。

間違いやすい注意書きもありますので、気を付けて使いましょう。

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間違えた使い方が多い日本語

青写真を描く

将来に対し明るい見通しや希望に満ちあふれる未来図など、主にポジティブな展望を語るときに使われます。

「青写真」とは1960年代頃まで使われていたジアゾ式複写技術のことです。建設設計図のコピーに多く使われていたことから、転じて新しい計画を練ることを意味するようになりました。

今ではほとんど使われなくなりましたが、その言葉は残り「計画を立てること」を表現する場合に使われています。

暗い見通しを語る場合には使いません。
暗い見通しを語る場合には、単に「展望」を使いましょう。

一姫二太郎(いちひめにたろう)

子どもは、第一子は女の子、続いて男の子という順番が理想的だという意味です。

女の子の方が丈夫であることが多く育てやすいく、また、女の子は早くから母親の手助けをしてくれるのでラクになるのが早い、という説もあります。

さらに、昔は家の跡継ぎとして男の子の出生が望まれていたため、その中で女の子が生まれてきたときの慰めの言葉という意味もあったようです。

「子どもは女の子が一人、男の子が二人が理想」という意味ではありませんのでご注意を。

引導を渡す

引退や辞任などを促すために最終通告をするという意味で使われます。

「引導」とは、仏教の葬式のとき、死者が迷わずに極楽浄土のある彼岸にたどり着けるようにと、導師(僧侶)が棺の前で唱える言葉のことです。

ですので、本来は安寧の世界に旅立ってほしいという気持ちが込められています。

もし「引導を渡す」必要があるのなら、本来の意味を噛みしめて、一方的な首切り宣言にならないように、相手への思いやりを込めて本位を伝えるようにしましょう。

『水戸黄門』の「印籠」を渡すと間違えて覚えている人もいるようです。

薄紙を剥ぐよう

病状が日ごとによくなっていく様子を表す言葉です。

病気は、毎日目に見えてよくなっていくわけではありません。少しずつ、でも確実に開放に向かい、いつの間にかすっかり回復していることが多いものです。

この言葉は、病気に関する場合だけに使います。

閑話休題(かんわきゅうだい)

話が脇道にそれてしまったときに、本題に戻すことを伝える言葉です。

「閑話」は暇なときにする無駄話、「休題」は話をやめること、合わせると「無駄話をやめる」という意味ですね。

ほとんどの場合は書き言葉として使われます。話し言葉なら、「無駄話はさておいて、、、」「それはさておき、、、」「話を戻しますが、、、」などと言うのがよいでしょう。

「ちょっと脇道にそれた話になりますが」という意味で使うと、正反対の意味になってしまいますので気をつけましょう。

虚を衝かれる

無防備なところを攻められるという意味です。

「虚」とは空っぽな状態、ここでは無防備な状態やなにも準備していない油断している状態を指します。「衝かれる」は「攻められる」「突っつかれる」ことです。

非常に驚きを伴った行為に対してよく使われます。「寝首をかく」「不意打ちをする」なども同じ意味です。

「敵の弱点をつつく」という意味で使うのは誤用です。

嘴(くちばし)が黄色い

まだ若く、経験不足で未熟な人のことです。まだ頼りない人ということです。

鳥のひなは幼い間は嘴が黄色味を帯びていることからの言葉です。

若くてかわいい、という意味で使うのは間違いです。

怪我の功名

ミスが良い結果をもらたした場合に使われます。

人は誰でもミスを犯すものですが、時にはそのミスが幸運につながることもあります。「禍転じて福となす」「失敗は成功のもと」も同じ意味です。

ケガがもたらした明るい展開という意味だと思い込み、「怪我の光明」と書く人もいますが、これは間違いです。

下駄を履かせる

数字などを細工して、実際よりもよく見せようとすることです。

普段の下駄でも、新品ならば歯は3センチほどの高さがありました。そのぶん、実際よりも背が高く見えることから「下駄を履かせる」というようになりました。

「水増しする」「かさ上げする」なども同じ意味です。

事実を操作し不正を働いた、などネガティブな場合のみに使われます。よい結果につながる場合には使いません。

小春日和(こはるびより)

初冬の頃の、穏やかで暖かな天気のことです。

「小春」とは晩秋から初冬の頃の、春のように穏やかで暖かな日のことをいい、「日和」は天候のことです。

兼好法師の『徒然草』にも、「十月(現在の11月~12月上旬)は小春の天気、草も青くなり、梅もつぼみぬ」とあります。

「春」という言葉が入っていることから、「小春日和」を春のうららかな天気のことと思い込んでいる人は多いです。

三十六計逃げるに如かず

様々な先方を書いた兵法書のひとつが中国・南北朝時代の武将・壇道済(だんどうせい)による『兵法三十六計』の中には、「戦いは逃げること以上の方法はない」という記述があります。

実際に戦えば兵は失われ、傷つき、双方の痛手は計り知れません。戦わないという先方が双方にとって最善の選択だという考え方です。

「逃げるのは戦いを放棄することで、いさぎよくない」という意味だと誤解している人もいるようです。

住めば都

どんな場所や住まいでも、実際に暮らしてみると実に住み心地が良いと感じるようになります。

他人から見ると、さぞ不便だろう、寂しいだろうと感じるところでも実際に暮らしてみるとそうでもなく、住み心地が良く感じるものです。

済むならば便利でにぎやかな都会がよい、という意味ではありません。

情けは人の為ならず

情けは人の為ではなく結局は自分のためになるものだ、という意味です。

やさしくしたり親切にするなど、人に情けをかけておくと巡り巡っていつかは自分に返ってくる、だから結局は自分のためになるのです。

最近は「情けを変えると甘やかすことになり、かえってその人の為にならない」と解釈する人が増えてきています。

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