管理者の重要な仕事の一つに「オペレーターの教育」があります。
オペレーターの教育によって、
新人レベルへから中堅レベルへ、
中堅レベルからベテランレベルへ、
ベテランレベルからリーダーやSVへ、
様々な段階へレベルアップしていくのは、教育する立場からも喜ばしいことです。
ただ、中には伝えてもなかなか吸収してくれなかったり、自分のやり方に固執したり、教える側は苦労しますね。
今回は、オペレーターへの教育のやり方を解説していきます。それぞれの段階でも基本的な教育方針は同じです。以下のように接していきましょう。
- モチベーションを上げる
- 方法論を示す
- 一緒にやる
それでは一つ一つ解説していきます。
1.まずはモチベーションを上げる
まずはいきなりオペレーターへ教育をするのではなく、オペレーターのモチベーションを上げていきます。
いくら方法論を示しても、気持ちがついてこなければ教えたことはオペレーターに吸収されていきません。教える前にオペレーターの気持ちをこちら側へ向けてもらうようにしていくのです。
それではオペレーターのモチベーションはどのように上げていけばよいのでしょうか。
やり方はそれぞれ自分なりのものがあるかと思いますが、私が良くやっていることは以下のことです。
- 声掛けをする
- 名前を呼ぶ
- 面談をする
- 褒める
- 朝礼
- 一緒にご飯を食べにいく
それぞれ解説していきます。
管理者から積極的に声掛けをする
管理者からオペレーターへ積極的に声を掛けていきましょう。
一人でポツンと電話に向き合っていることほど退屈で苦痛なことはありません。誰にも見られてないまま仕事をしていても「私って何やってるのかな・・・」と考えてしまうオペレーターもいます。
特に入社したばかりの新人は、親しいオペレーターもなかなかいませんので、一人でポツンとしてしまうことは多くみられます。
管理者から積極的にオペレーターに声掛けをしていきましょう。それだけでオペレーターは自分を見てくれていると感じ、モチベーションが上がってきます。
オペレーターの名前を呼ぶ
前述の声掛けをするときは、同時にオペレーターの名前を呼びましょう。名前を呼ぶことで、しっかりと自分と認識されていると感じ、よりオペレーターの承認欲求を満たすことができます。
●●さん、おはよう!昨日は調子よかったよね!今日もお願いね!
出勤時に、オペレーター全員に名前を呼びながら挨拶をすることを徹底しているコールセンターもあります。
その時にそのオペレーターの成績や課題など、個人のことをちょっと付け加えるとより効果的ですね。
面談をする
明らかにモチベーションが下がっているオペレーターには、一対一で面談をして「最近元気ないけどどう?」と話していくのがよいでしょう。
通常業務の中ではなかなか悩み事を相談できるタイミングが難しいため、じっくりと時間を取って行います。その際も、通常のブース内ではなく、場所を変えて一対一で行った方がオペレーターの本音が聞きやすいくなります。
また、オペレーターから「面談お願いします」と言ってくる人は少ないでしょうから、普段からオペレーターの様子を伺って、管理者側からアクションをかけていきます。
ただし、異性と一対一の空間を作るとセクハラと言われる世の中なので、十分注意しましょう。
オペレーターを褒める
とにかく褒めましょう。見え見えのお世辞でもOKです。褒められて嫌がる人はいません。
もちろん成果が出ている人であればその成果を褒めるのが一番ですが、そういう人ばかりではありません。
- 毎日休まずに出勤してくる
- 出勤時間よりも30分早く出勤してくる
- 掃除をしてくれる
- 追加出勤に快く応じてくれる
こういった成果以外のことでも褒めることはたくさんあります。仕事の内容を褒めることが一番ですが、何気ないことを褒められるのも嬉しいものです。
そのためには、普段からオペレーターのことを良く観察している必要があります。
この時も異性に対してはセクハラと感じられるものはNGですね。
全体朝礼でモチベーションを上げる話をする
朝礼での話し方は非常に重要で、その場の空気を変えます。
個人ではなくチーム全体の雰囲気を変えますので、個人では変わらない人でも「周りがやっているから自分もやらないと」と動く人はいます。
全体向けへ話すことは訓練が必要なので、練習はしていきましょう。
一緒にご飯を食べに行く
これは賛否あると思いますが、私は、特に期待しているオペレーターは個別に食事にいったりしていました。周りにばれてしまうと結構面倒になるので、絶対にばれないようにしておきましょう。
また、一緒に食事に行っても大丈夫なようなキャラクターつくりや雰囲気を作っておくのもいいですね。
基本的には認めてあげることでモチベーションが上がる
名前を呼んで声掛けしたり、褒めたり、面談で話を聞いたり、食事に行ったり。
オペレーター一人一人を認めてあげることでモチベーションが上がります。どんな人間でも管理者などの上の立場の人に認められると承認欲求が満たされます。それがモチベーションに繋がります。
また、モチベーションが上がっていな状態で次の段階へ行ってもあまり意味がありません。上記を試しても状況が変わらないようなら、人を変えて接してみましょう。どうしても人と人との相性はありますので。
2.次に方法論を示す
モチベーションが上がったら、「さぁ!やってみよう!」ではいけません。まずはそのモチベーションが高くなった状態で方法論を示します。
つまり、
こうやると成長するよ!
というやり方を伝えていくのです。
そのオペレーターの弱みや強みを分析して改善策を示したり、他のオペレーターの音声を聞かせてみたり、そのオペレーター自身の音声を一緒に聞いてあげたり。
どうやれば成長できるのか、を理論的に示してあげます。
3.最後に、一緒にやる
モチベーションも上げて、どうやれば良いのか方法論を示して、その後は一緒にやってあげましょう。
モチベーションが高い状態で、やることが分かって、「さぁ!やってみて!」でもいいのですが、教えてくれた人が隣で一緒に同じことをしてくれることは、オペレーターにとってとてもうれしいことです。
一緒にやって「そうそう!今のいいよ!」と言い合ったりするだけでオペレーターは嬉しいものです。
やりっぱなしにしないということですね。
オペレーターの成長は管理者の成長
今回はコールセンターのオペレーターの教育方法について解説していきました。改めてまとめると以下です。
- モチベーションを上げる
- 方法論を示す
- 一緒にやる
オペレーターの成長には、やはりオペレーター自身のモチベーションが必要です。逆に、オペレーターのモチベーションを上げてあげれば、教育などしなくても勝手に成長していってくれます。
ですので、オペレーターのモチベーションコントロールは管理者の重要なスキルとなりますね。
また、オペレーターを成長させることは、管理者自身の成長に繋がります。
オペレーターの教育を通じて管理者自身も成長していきましょう。
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