コールセンター管理者が解説!コールセンターの専門用語と数値分析

コールセンターの日常

コールセンターでは、様々な数値や専門用語が出てきます。

管理者はこの数値を分析し、月間の計画を立て、日々の進捗を管理し、オペレーターごとの成績を把握していっています。

頭文字をとってアルファベット3文字で表すことが多いので、コールセンターの専門用語でもあります。こういった言葉が会議では飛び交っているところも少なくありません。

また、それぞれの用語の意味を理解するのは当たり前で基本的なことですので、意味が分からなくてもなかなか周りの人には聞きにくいことでもあります。

そして一番の目的は、その数字の見方や考え方、そこからどうすれば成果向上へ繋がっていくかを見極めることです。

数字の意味や見方、そしてその数字をどうすれば成果につなげていくことが出来るか、解説していきます。

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アウトバウンドコールセンターの数値

SPC(Sales Per Contact) :対コンタクト成約率

対コンタクト成約率です。

お客様と話した(コンタクト)中でどれだけ成約につながったのか、の数値です。

SPCが高ければそのオペレーターは営業力が高い、ということになります。
SPCが低ければそのオペレーターは営業力が低い、ということになります。

SPCが高いオペレーターの音声を分析して、成約につながるコツを見出したり
SPCが低いオペレーターへ面談や教育をすることによって、全体の数値向上につなげていきます。

留守が多かったり・不在がちでお客様と話せなくても、留守や不在はコンタクトには含まれませんので、SPCに影響はありませんので、オペレーターの営業力を判断する最も重要な数値です。

ここでお客様は、「ご本人様」「主権者」などであって、基本的には話の分からない人(例えば、お子様や留守番の人)のことではありませんが、各コールセンターでその定義は異なります。

SPL(Sales Per List) :対リスト成約率

対リスト成約率です。

そのリストでどのくらい成約が出ているのか、見ます。

アウトバウンド業務において発信するリストは一番重要です。

いくつか種類があるリストを同じオペレーターが架けても取れる・取れないはあります。

リストに対しての成約率ですので、良いリスト(成約率が高いリスト)・悪いリスト(成約率の低いリスト)が判断できます。

成約率の高いリストにはSPCの高いオペレーターを配置すれば全体的な成約率の底上げにつながります。

また、成約率の低いリストには新人オペレーターを配置して、成約よりも業務に慣れることを目的とした練習用のリストとして活用するなどのやり方もありますね。

CPD(Contact Per Dial) :対発信コンタクト率

対発信コンタクト率です。

発信に対してどれくらいコンタクトしているか(お客様と話せているか)、が分かります。

コンタクト率は業務によって様々ですが、今までの経験から標準的なコンタクト率が分かっていれば、時間ごとのCPDを算出しながら、コンタクト率が悪ければリストを変えるなど、臨機応変に動くことができます。

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SPH(Sales Per Hour) :対時間成約数

対時間成約数です。

1時間にどのくらい成約しているか、を判断できます。

SPHが低ければ、①繋がっているのに取れていない、②そもそもコンタクトしていない、のどちらかです。

①繋がっているのに取れていない、のであればオペレーターのスキルはどうか、
②そもそもコンタクトしていない、のであればCPD(対発信コンタクト率)はどうか、
を確認してみましょう。

DPH(Dial Per Hour) :1時間当たりの発信数

時間当たりの発信数、です。

1時間に何コールしているか、です。

業務によって平均値は異なりますが、この数値が高すぎれば、CPD(対発信コンタクト率)が低いのかもしれませんし、オペレーターが話込みが出来ていないかもしれません。

この数値が低すぎれば、オペレーターの無駄なトークや入力は多くないか、さぼってないか、を見てみましょう。

DPHは、低くても高くてもいけません

今までの平均値が一番最適な数値です。

CPH(Contact Per Hour) :1時間当たりのコンタクト数

時間当たりのコンタクト数です。

一時間当たり何件コンタクトしているか、です。

「ご本人様」や「主権者」とお話しが出来なければ成約には繋がりません。

CPHが高ければ、それだけ成約へのチャンスがたくさんあるということになります。

CPHが低ければ、過去同じ時間帯に発信していないか、ターゲットのその時間帯の行動はどうか、などを考えてみましょう。

インバウンドコールセンターの数値

ACW(After Call Work):後処理時間

後処理時間です。

コールが終了した後、応対履歴の入力や帳票起票など、対応したコールを完了させるために必要なコール以外の作業時間です。

対応したコールの履歴を残す必要がある場合は必ず必要ですが、いつまでもダラダラ行っていると次のお客様の対応ができません。

ACWが短ければ短いほど優秀なオペレーターで、業務に対する意識が高いと判断できます。

ATT(Average Talk Time):1コールに要する平均通話時間

1コールあたりに要する通話時間の平均のことです。

業務の内容によって異なりますが、カスタマー系なら20分かかることや、受注系の業務であれば1分で済む場合もあります。

ATTが長すぎると、クレームの可能性もありますので、自動的に管理者にアラートが出てモニタリングに入る、なんてこともありますね。

AHT(Average Handling time):通話開始から後処理終了の時間

1コールあたりの通話開始から後処理終了までに要した時間のことです。

お客様の対応が長引いたり、ACW(後処理時間)が長引けばそれだけ長くなります。

1カ月単位・1週間単位の平均値を算出して・想定の入電数を算出して、そこから1日に必要な稼働時間を逆算するようにオペレーターを配置しましょう。

ASA(Average Speed of Answer):着信から応答するまでの時間

着信要求があってから、テレコミュニケーターが応答するまでの平均時間のことです。

お客様がコールセンターへ電話を掛けて、オペレーターに繋がるまで待っている時間の平均。

短ければそれだけお客様を待たせる時間が少なくなり、顧客満足度向上につながります。

コールセンターの管理者は数字を理解するだけでなく改善につなげることが重要

アウトバウンド・インバウンドで使う用語と意味を解説していきましたが、本当に重要なのはこの数字を改善につなげていくことです。

この数字悪いね。

ということは誰でもできます。

そこで終わってしまうのではなく、改善していくことが本当の数値分析なのです。

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