なぜ傾聴力が必要か!?コミュニケーションとは聴くこと

トークテクニック

コミュニケーションとは、一方が話している間はもう一方は聞いている状態です。話す側と聴く側の両方が機能して、初めてコミュニケーションが成り立っています。

コミュニケーションについて勘違いをしているが多いことが、コミュニケーション能力とは、話す能力だけでなく聴く能力も重要なのです。

特に受電対応のコールセンター業務であれば、お客様は何かを伝えるために電話をしてきます。その「何か」を正確にヒアリングするためには聴く力=傾聴力が重要になってくるのです。

今回は「聴く力=傾聴力」について解説していきます。

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コールセンターで必要なものは話す力よりも聴く力/傾聴力

特にインバウンドやカスタマーのコールセンター業務では、話す力よりも聴く力の方が重要になってきます。

電話を架けてくるお客様は、自分の欲求を満たすのが目的です。

お客様
お客様

今テレビのCMでやってた商品を頼みたいんですけど。

お客様
お客様

さっき買ってきた電子レンジが動かないんですよ。

こういった自分の欲求を満たしてくれるためにコールセンターに電話をしてきます。

それのお客様の欲求を正確に把握して、解決に導いてあげるのがオペレーターの仕事です。そのためにはお客様が何を求めているのかを正確に「聴く」ことが一番の仕事になります。

聞く・聞く・訊く

今、「聴く」という漢字を使いました。「きく」には3種類あります。

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聞く

自然に耳に入ってくる、という意味です。

何もしなくても耳に入ってくる言葉や音ですので、相手の話をしっかりと聞いている、ということではありません。

意識して聞いていない状態で相手の話を上の空で聞いて、相手の話を聞き流している状態です。お客様との対話での「聞く」ではありませんね。

訊く

尋ねる、という意味です。

何かわからないことや興味を持ったことを自分から質問するということです。相手に興味を持って話を聞いている状態です。

聴く

集中して聞く、という意味です。

「聞く」との違いは、意識して相手の話をしっかりと理解しようと思って集中して聞いている状態です。自然に相槌が出てしまうような聞き方です。

ここで解説している「きく」とは、この「聴く」ということです。

傾聴力とは相手の話に耳を傾けること

傾聴力とは一言で表すと、相手の話にしっかりと耳を傾けるスキルです。また、相手が話したいと思っていることは正確にヒアリングしていく能力です。

傾聴力のトレーニング

自分の考えていることを言葉だけで相手に伝えるのは、訓練していないととても難しいことです。

お客様でそういった訓練をしている人は少ないでしょうから、自分の考えていることをうまく言葉だけで伝えることはできません。

お客様
お客様

商品名は分からないんですけど、今テレビのCMでやってた野菜ジュースが欲しいんですけど。

商品を注文しようと思って電話を架けたはいいけれど、自分が注文しようと思っている商品名がわからない。

お客様
お客様

電子レンジが、スイッチは入るんだけど上手く動かなくて・・・

お困りごとがあって電話を架けたはいいけれど、困っていることをうまく説明できない。

こういったことは日常茶飯事です。

相手の状況をイメージする

それを解決するには、相手の立場になって相手の状況をイメージしてみましょう。

お客様
お客様

商品名は分からないんですけど、今テレビのCMでやってた野菜ジュースが欲しいんですけど。

お客様の状況をイメージしてみると、たまたま見たテレビCMであれば、正確に商品名まで覚えている人は少ないでしょうね。メモしたり覚えたりする優先順位としては電話番号です。

また、商品名はおぼえていなくても商品の特徴(ここでは「野菜ジュース」)は覚えています。

オペレーターの立場であれば、「今テレビのCMでやっていた」と「野菜ジュース」というヒントで、商品は絞れると思います。

オペレーター
オペレーター

どの番組の中のCMでしょうか。
チャンネルはどちらでしょうか。
テレビ局はどちらでしょうか。

オペレーター
オペレーター

かしこまりました。それであれば○○という商品かと思いますが、お間違いないでしょうか。


お客様
お客様

電子レンジが、スイッチははいるんだけど上手く動かなくて・・・

スイッチは入ると言っているので、電源コードは繋がっているようですね。でも「上手く動かない」というのはどういう状況でしょうか。

もう少しヒアリングする必要がありそうです。

オペレーター
オペレーター

スイッチが入るというのは動きはしていると思うのですが、「上手く動かない」というのどのような状況ですか?

お客様
お客様

なかなか温まらないんです

ここで仮説を立てて、「例えば・・・」とヒアリングしてみましょう。

オペレーター
オペレーター

こちらの商品は、「暖め」のほかに冷凍されたものを「解凍」する機能もございます。右上の表示は「解凍」になっていませんか?

お客様
お客様

あ、「解凍」になっています。

オペレーター
オペレーター

それでは、その隣のボタンを一度押してみてください。そうすると「暖め」の機能になるはずです。

ある程度はマニュアル化されたトークはあると思いますが、相手の状況をイメージすることで「もしかして?」と考えていけば答えは導き出せるはずです。

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相手の話を遮らない

お客様がお話をしてくれているときは、基本的には相手の話を遮らないことが重要です。

特に日本語での会話は重要なことは最後になることが多く、途中で会話が途切れてしまうとその後の重要なことが聞けないため違った解釈になってしまうことがあります。
また、お客様が一生懸命説明してくれている話を途中で遮られてしまうと、良い気持ちにはなりません。

「それ違う!」「私の言ったのはそういうことじゃない!」と思って、相手の話が終わらないうちに反論したり訂正したり言葉尻にかぶせてしまったりしたくなる場合もあると思います。

そういうときでもグッとこらえて、相手の話がひと段落着いたてから自分の話をするようにしましょう。

お客様が伝えたい内容は最後にあると思って、正確なヒアリングをするためにはお客様の話は最後まで聞くことです。

ひとつひとつ確認しながらすすめていく

特に重要な部分は、オウム返しでひとつひとつ確認しながら、お客様の話に相槌を打ちながら、会話を進めていきましょう。

オウム返しや相槌であればお客様の会話を遮ってもすぐに本線に戻りますので問題ありません。

これは、自分の解釈が間違っていないかの確認にもなりますので、自分とお客様の認識相違を無くすためのちょっとしたトークテクニックのコツです。

傾聴力の強みはコミュニケーション能力へつながる

コミュニケーション能力のことを、「話す能力」と考えている人は多くいます。

ただ、コミュニケーションとは、話す側がいて、それを聴く側がいるのです。コミュニケーションの半分は「聴く」側です。コミュニケーション能力の半分も「聴く能力=傾聴力」と言えるでしょう。

傾聴力が高ければ、コミュニケーション能力へとつながってきます。

円滑なコミュニケーションを取るためには、言葉を引き出す聞く力がとても重要です。

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