高齢者対応を極めれば成約率もあがる-コールセンターでの高齢者対応のコツ

トークテクニック

高齢者との会話は大変だというイメージを持っている人も多いと思います。

確かに大変ですが、今の時代、高齢者社会といわれるだけあって、高齢者対応は必須です。

ならばどうすれば高齢者対応が上手くできるか、高齢者対応のコツをご紹介していきます。

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高齢者への話し方のコツ

まず、高齢者対応の前提として、高齢者は自分よりも理解度が低い、と思ってください。

そのため、自分では理解していることを口だけで説明するときは本当に以下のことをしっかりと意識してください。

ゆっくり・はっきり

高齢者対応の基本です。

ゆっくり・はっきり、をまずは意識してください。

ちなみに、おじいちゃん・おばあちゃんはゆっくり話す人が多いですが、それはなぜでしょうか?

それは、頭の回転が速くないため、脳の処理速度に合わせて話すスピードも遅くなってくるのです。

そういった方へ早口で話しても理解してもらえません。

ゆっくりと、そして滑舌を意識してハッキリと話しましょう。

短い文章で

一つの文章に情報量を詰め込みすぎても、特に高齢者の理解度は追い付きません。

また、短く文章を区切り、相手のリアクションをもらうことによって、相手の理解度を確認しながら話を進めることができます。

営業マン
営業マン

このお電話でお申込みいただくと、まずは申込書をお送りいたしますので、そこに必要事項をご記入いただきご捺印し、同封した返信用封筒でご返信ください。

お客様
お客様

はぁ。

このような、上の空の返事なら理解されていない可能性が高いです。また、このような説明は一文に情報を詰め込みすぎているので、なかなか理解は難しそうです。

営業マン
営業マン

このお電話で申し込みいただくと、まずは申し込みをお送りいたします。

お客様
お客様

はい。

営業マン
営業マン

その申込書に必要事項をご記入いただき、ご捺印ください。

お客様
お客様

書いてハンコを押すのね。

営業マン
営業マン

返信用封筒を同封しておきますので、それに申込書をいれてご返信ください。

お客様
お客様

はい、分かりました。もし分からなければ電話してもいいですか。

営業マン
営業マン

もちろんです!ご不明点はお気軽にご連絡ください。

こういったやり取りができればお客様はしっかりと理解していますね。

とにかく時間を惜しまない

一度で理解してもらおうと考えてはダメです。

理解してもらうまで何回も、粘り強く説明してください。

そして、お客様の話にも付き合ってあげることで、信頼関係が生まれてきます。その信頼関係は成約に直結します。

また、ここで「先ほどもご説明しましたが」なんて言った瞬間、お客様のプライドは壊されてしまいます。

「先ほどもご説明しましたが」は「さっき言ったじゃん!なんで理解してないの!?」という意味です。

低い声で

人は20歳を過ぎると徐々に聴力が低下してきます。

高齢者に難聴(耳が遠い)の方は多いですが、特に高い周波数が聞こえなくなり、それは高い声から聞こえなくなります。

老人性難聴

人は、50代の頃から400Hz以上の高音が聞き取りにくくなってきます。そして60代に突入すると、500〜2,000Hzの高音の聞き取り能力が大きく低下します。これは普段の会話で用いられる範囲のものです。さらに70代になると、難聴と呼べるような状態が2人に1人はいると言われています。

これは、内耳(耳の奥のほう)にある感覚細胞や神経線維が劣化してしまうからです。こうした高齢化による聴力機能の低下は「老人性難聴」と呼ばれ、男性のほうが可能性が高いようです。

若い女性の方は声が高い方も多いため、高齢者にとっては聞き取りにくく、オペレーターも何回も聞き返すことになります。

オペレーターでそういった心当たりがある方は、意識して低い声で高齢者対応をしてみてください。

高齢者対応が必要なわけ

高齢者の定義はあいまいであり、組織によって基準は異なりますが、一般的には65歳以上を高齢者と呼ぶことが多いようです。

国連では60歳以上、国連の世界保健機関 (WHO) の定義では、65歳以上の人のことを高齢者としています。

高齢化社会

日本に人口は4人に1人が高齢者という、超高齢化社会となっています。しかも日本の総人口が減少していく中で高齢化率は上昇しています。

さらに、高齢者の一人暮らしは年々増加しており、2015年には男性約192万人、女性約400万人となっております。(平成29年版高齢社会白書より)

これはなんでも一人でこなす必要性のある高齢者が多くおり、何かを注文する・分からないことを問い合わせるといった通常生活に必要なことを高齢者が行うことが増えているということです。

コールセンターへ電話を架けてきたり、こちらから発信したりする際のお客様が高齢者である可能性も増えてきているということです。

昼間家にいる

日本では60歳を定年として、希望者全員の65歳までの継続雇用制度の導入を企業に義務付ける改正高年齢者雇用安定法が施行されています。

そのため60歳以上(もしくは65歳以上)の人は仕事を退職して昼間でも在宅している可能性が高いのです。

発信業務においてお客様とコンタクトが取りにくい昼間の時間帯でもお話しが出来る高齢者リストは、戦略上重要な顧客層なのです。

お金を持っている

「年金でお金がないから」とおっしゃる方もいますし、それが嘘ではない方もいます。ただ、基本的にはお金を持っています。

家のローンも払い終わる時期、子供たちと同居していれば生活費もあまりかからないでしょうし、そういった状況で仕事を続けている方もいます。

まずは「お金がないから」というお断りを鵜呑みにせず、しっかりとコミュニケーションをとって本音を聞き出していくことが必要です。

ネットではなく電話派

特に発信業務で大切なことは、電話がつながるかどうか、です。

インターネットに慣れている人はなんでもネットで注文をすることが当たり前になってしまい、そもそも電話自体に抵抗がる、という人も多くなってきました。

総務省の調査では、インターネットの2017年の利用率は、
 30~39歳:97.8%
 40~49歳:96.8%
 50~59歳:92.4%
 60~64歳:81.2%
 65~69歳:67.9%
 70~79歳:46.7%
 80歳以上:20.1% 
となっております。

60代未満は9割以上ですが、70代は半分以下になり、80歳以上では2割の利用率となっています。

ネットより電話派の高齢者が圧倒的に多いことは、コールセンターにとっては見逃せない事実なのです。

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