日本語の言葉の特徴のひとつとして「漢字」があげられます。
それ自体に意味を持っているものではありますが、成り立ちやその形から意味を深堀していくのも面白いです。
ここで紹介する漢字の意味や成り立ちは本来のものと異なるものもありますが、見てみると「なるほど!」と思うようなものばかりです。
誰かに話したくなるものばかりですので、ご覧になってください。
「働く」は「人が動く」
「人が動く」と書いて「働く」です。
職場に居ながら、ただ居るだけの人もたまに見かけます。
もちろんデスクに座って何もしていなければ・動かなければ働いてはいません。
働いているのであれば必死に動きましょう。
そうすれば何かしらの生産性はあります。
それがあなたのその場での存在価値ですから。
また、「働く」は「端(はた)を楽にする」とも読めます。
自分が働くことによって周り人たちが楽になる、という考え方もあります。
どちらにせよ、まずは自分が動くことによって生産性を上げ、周りを楽にしていきましょう。
「仕事」は「事に仕える」
「事に仕える」と書いて「仕事」です。
仕事をする目的はいろいろとありますが、仕事はそこにある「事」に「仕える」ことです。
「人に仕える」でも「環境に仕える」でもないのです。
人間ですので、「上司とは考え方が違う」「あの人とは一緒に仕事したくない」と思うのは当然ですが、人を理由に仕事の手を抜いていいわけではありません。
「あれがないからできない」「これがあれば目標達成できる」という逃げ道はいくらでもありますが、今あるリソースで最大限の成果を出すのが仕事です。環境のせいにするのはいけません。
人に仕えているのではなく・環境に仕えているのではなく、目の前の会社の業務に仕えているのです。
「趣味」は「走って取って味わう」
「走って、取って、そして味わう」のが趣味です。
欲しいものを求めていろいろなところへ足を運び、ワクワクしながらときめきながら、努力を重ねて手に入れ、満足感に浸ってじっくり味わう。
そういったものは他人には理解できない楽しみ方があるのです。
そうやって作った自分の趣味は誰にも邪魔されずに自分だけで楽しめばいいのです。
いずれ同じような趣味を持った人に出会うことができれば、今まで以上の楽しみへと変わるでしょう。
「情報」は「情に報いる」
「情報」とは「情に報いる」ことです。
つまり、「情報」が欲しければ相手のしてほしいことを先にしてあげることです。
そうすれば相手から情報をもらうことができるのです。
今の世の中、情報が有るか無いかで仕事のやり方や人生の過ごし方が変わってきます。また、情報には、正しい情報と正しくない情報があります。
欲しければ、それに見合う情報(それも正しい情報)を提供して初めて得ることが出来るのです。
「運」は「運ぶ」
「運(うん)」は「運(はこ)ぶ」とも読みます。
足を運んで、心を運んで、やっとのことで運がひらけてきます。
自分からは動かずただ待っていても状況は全く変わらず、運も幸せもやってきません。
自分から動き、「必ずできる」と前向きに・ポジティブに、何度でもあきらめず辛抱強くやり抜いていると、状況は変り、ラッキーに巡り合うのです。
「歩く」は「止まることが少ない」
「止まることが少ない」と書いて「歩く」です。
人生、時には止まることがあっても、出来るだけ止まるのは少なくして、一歩一歩で良いので前に進んでいきましょう。
将棋での「歩」も一歩ずつしか前に進めません。
それでもいずれは「金」に成り、大きな力を得ます。
「歩の無い将棋は負け将棋」「一歩千金」とも言い、歩がないために負ける将棋も珍しくありません。
足元を見つめて一歩、また一歩と確実に人生を送ってこそ、確かな「あゆみ」になるではないでしょうか。
そうして歩いた一歩一歩はやがて千歩にも万歩にもなってとても大きな結果となります。
「正しい」は「一回止まる」
右へ行って、下へ行って、左へ行って、あれこれ迷いながら書いた字が「正」です。
迷っても、時間がかかっても「一」回「止」まって考えれば「正しい」答えが見つかるかもしれません。
誰かが正しいと定めたものに一直線に向かって進んでいくのは正解でしょうか。
ただ、誰かに従っていくのではなく、自分自身であっち行ったりこっちへ行ったり、時には立ち止まり考えて探し当てた答えが自分にとっての正しいものかもしれません。
「恨む」は「心がてんで良くならない」
「忄(りっしんべん)」とは「心」のことです。※「心」が立っているようなので「立心偏(りっしんべん)」です。
それに、「良い」の点がない文字がついています。
ですので、「恨む」というのは「心がてんで良くならない」状態です。
問題は、それが誰のせいなのか、ということです。
自分の人生が上手くいかないの育てた親のせいだから心がてんで良くならないと親を恨む、いつまでも仕事で成果が上がらないのは教えが下手な上司のせいだから心がてんで良くならないと上司を恨む、周りの人と仲良くやっていけないのは自分の魅力に気付いてくれないから心がてんで良くならないと周りの人を恨む、そういったものはほとんどは自分の言動を変えれば改善するものです。
上手くいかないのを人のせいにしたくなる気持ちも分かりますが、結局は自分で気づいて変わるしかありません。
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