オノマトペを使いこなせば日本語をさらに理解できる

言葉

「雷がゴロゴロなってるね」とか、「あの人いつもイライラしてるよね」など、実際には言葉ではない音や状態を表す言葉をオノマトペと言います。

オノマトペとは、現実の音や声を人間の言語で表した言葉や、音の抱かせる感覚を利用して表現した言葉の総称です。

今回は日本語の特徴であるオノマトペを解説していきます。

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「オノマトペ」とは

「オノマトペ」とは、日常会話で使う擬音語や擬態語のことです。

「わんわん」や「そよそよ」など、リズミカルで動作や音を言葉で表します。

擬音語

擬音語は、犬の鳴き声の「わんわん」や、飲み物を飲むときの「ごくごく」のように、人間の発声器官以外のものから出た音を、人間の言葉で表した語です

擬態語

擬態語とは、「にっこり」「てきぱき」のように実際には音の聞こえないものを感覚的に表したものです。

特にこの擬態語の語彙が豊富であることが、日本語の大きな特徴の一つです。日本語を当たり前に使っている私たちにとっては普通の表現ですが、外国の方には難しい表現の一つです。

オノマトペは状態を簡潔に説明できる

オノマトペの便利なところは、何かを表現する際に細かいニュアンスを伝えることができることです。例えば、激しい雨なら「ザーザー」、弱い雨なら「シトシト」など、聞く方もどのような状態かをイメージしやすくなります。

私たちは小さいころから慣れ親しんできているので意識することはありませんし、どちらかというと幼稚っぽいと思われることもありますが、使い方次第ではある状態を簡単に伝えることができるメリットがあります。

マンガにもよく使われていて、言葉では表現できないことを言葉で表していますね。

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オノマトペの一覧

それではどのようなオノマトペがあるのか、紹介していきます。

これが全てではありませんので、普段つかっているオノマトペを意識していくのも面白いですね。

あくせく

気ぜわしく行動する、気ぜわしい様子。

「あく」と「急(せ)く」が合わさったと考えられています。

あつあつ

「熱々」。料理などが熱い状態。

恋人同士が熱烈な状態にあるのをからかったりする感じでも使います。

いちゃいちゃ

男女がいちゃついている様子。

「いちゃつく」とは、人目も関係なくふざけあることです。

あっかんベー

指で舌瞼を下げて、舌を出すしぐさがお決まりで、相手をからかうときなどに使います。

あんぐり

驚いたり呆れたりして、口を大きく開けている状態。

「驚いてあんぐりだったよ」などと使います。

うずうず

じっとしていられない感じ。落ち着かない感じ。

「参加したくてうずうずする」などと使います。

うっふん

セクシーな女性をイメージさせる言葉ですが、実際に「うっふん」と言う女性はいませんね。

うろちょろ

「うろうろする」と「ちょろちょろする」が組み合わさった言葉。

目的もなく歩き回る様子。

からっきし

「からきし」とも言い、まったく・全然という意味です。

「からっきし意気地がない」などと使います。

くたくた

「くた」は「朽つ(朽ちる)」から来ています。

くたびれる・くたばる様子です。

うつらうつら

浅い眠りの状態、意識がはっきりしない様子。

「うつ(空)」に接尾語の「ら」がついた言葉です。

うんざり

飽きる・退屈するを意味する「倦(う)む」からきているされています。

「もううんざりだ」などと使います。

がっかり

落胆する様子。

「がっかりだ」などと使います。

ぐうたら

「愚」が長音化し、「弛(たる)む」がついて変化しました。

「ぐうたら寝てばかりだ」などと使います。

ぐずぐず

「愚図愚図」と書きます。

のろのろとしている感じです。

こんこんきち

キツネのことです。

「うすのろ」や「バカ」など人を冷やかす言葉を強調して使われることが多いです。

しっちゃかめっちゃか

混乱している様子や、めちゃくちゃな感じです。

「てんやわんや」も同じ意味です。

けちょんけちょん

和歌山県日高郡の「けちょに」(非常に)という方言から。

徹底的にやっつける様子を表しています。

こてこて

「こってりした」から、濃厚でくどい様子です。

「こてこての関西人」などと使いますね。

ざっくばらん

「ざっくり」と「ばらり」からと考えられています。

気取らない様子を表しています。

しどろもどろ

秩序がなく乱れている様子を表す「しどけない」と、紛れるを意味する「もどろ」からきています。

じたばた

手足をバタバタを動かして暴れる様子です。

慌てふためいている様子です。

すっとんきょう

「素っ頓狂」と書き、「頓狂」に語意を強める「すっ」がついた言葉です。

非常に間の抜けた感じです。

ちんぷんかんぷん

話している内容がまったく分からないこと、話が通じない状態です。

江戸時代から使われています。

とんちんかん

「頓珍漢」と書きます。

鍛冶屋が鉄を打つ音を模した擬音語からです。

ちぐはぐなこと、間抜けなこと。

すかんぴん

「素寒貧」と書きます。

貧しく無一文で何もない状態。

貧しい人を罵ったり自嘲気味に言う言葉です。

ずばり

刃物で勢いよく切ったり刺したりするときの擬音から。

単刀直入、確信に触れる様子です。

むしゃくしゃ

「むさい」(汚らわし)と「臭い」があわさった言葉です。

転じて胸糞悪い、などの意味です。

ワクワク

水が地中から「わく」様子が語源とされています。

期待や喜びなどで気持ちが高ぶる様子です。

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動物の鳴き声のオノマトペを英語で

ちなみに、動物の鳴き声は日本語と英語ではかなり違っています。

  • ワンワン(犬の鳴き声) → bow wow
  • ニャー(猫の鳴き声) → meow
  • チューチュー(ネズミの鳴き声) → squeak
  • ガオー(猛獣の鳴き声) → roar
  • モー(牛の鳴き声) → moo
  • ブーブー(豚の鳴き声) → oink
  • メェー(羊の鳴き声) → baa

同じ動物でも、日本語と英語ではかなり違いますね。

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