「しっかりと説明しているのになかなか理解してくれない」「言うべきことを言っているのになぜか同じことを聞いてくる」、こういった経験をしている人も多いと思います。
そう思っている人は次のことを深く理解しておきましょう。
「言う」ということと「伝える」ということはまったく別物だということです。
そして、コールセンターでの話し方では「言う」よりも「伝える」ということが重要です。
そこで考えるのがどのようにすれば「伝わる」話し方が出来るのか、です。
今回解説するコールセンターでの話し方のコツを意識すれば相手の理解度は驚くほど変わってきます。
- 自分を専門家のように見せたくて難しい言葉を使っていませんか?
- 一度にたくさんの情報を伝えたくて、一つの文に情報を詰め込みすぎていませんか?
- 一回言っただけで理解してくれたと思っていませんか?
- ただ単にスクリプトを読むだけになっていませんか?
少しでも「あっ・・・」と思った方はいませんか?
今回は、コールセンターでの話し方のコツを解説していきます。
小学5年生でも分かるように話す
難しい言葉や専門用語を使って説明しても、お客様は分かりません。イメージとしては小学生でも分かるように話すことが伝わる話し方のコツです。
言葉だけでしか相手に伝えることができないコールセンターでは、いかに分かりやすい言葉を使って説明するか、が重要なのです。
言葉だけしか伝えることができないコールセンターでは、難しければ難しいほど相手には伝わりません。
例えば、医療保険で「医療費充当給付金」というのがありますが、これは「入院一時金」のことです。もっと簡単に言うと「病気やけがで入院したときに受け取れるまとまったお金」です。
例えば、ご家庭のインターネットで「モデム」というものがありますが、「電話の近くにあるお弁当みたいな器械」というとすぐに理解してくれると思います。
カタカナ言葉なんかも実際はよく理解していない人も多く、日本語で伝えた方が理解してくれやすいです。
本当に信頼される専門家は、素人の人にも分かりやすく説明してくれる専門家なのです。
そして、イメージとしてはその説明で小学5年生が理解してくれるか、ということです。
でも、専門用語とか難しい言葉を使ったほうが、知識が豊富で専門家みたいに信頼されるんじゃないの?
いえ、そんなことはありません。
専門用語の知識があるお客様であれば別ですが、ほとんどはそういった専門知識のないお客様です。
専門用語を使えば使うほどお客様は「???」となってしまうのです。
- 難しい言葉は使わない
- 必要以上にカタカナ言葉は使わない、
これを意識して話すことが伝わりやすい話し方のコツの一つです。
短い文で話す
長文ではなく短い文章で区切りながら話すことも話し方のコツの一つです。
人はいっぺんに多くの内容を理解できません。
トークスクリプトにも長々と説明しているものがありますが、長文で説明されても一つの文章のはじめの方は覚えてくれていません。
句点(「。」)で区切られた一つの文章は、短い方がスッと頭に入ってきます。
例えば、、、
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これは全て一文での説明になってしまっています。
いろいろと詰め込みたい気持ちは分かりますが、実際に聞いてみるとかなり長い印象があります。
この一文を聞き終わるころには、「女優の■■さんのCM」「今ご加入いただくと初月無料」「半年間半額」くらいの商品説明は相手の頭の中には残っていません。
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これくらいの短い文章にすれば、それぞれのメリットも伝わりやすくなります。
また句点(「。」)の後に少し間を空けると、頭の中で直前の情報を整理することができますので、より相手の理解度は高くなっていきます。
一つの文章にたくさん情報を入れるのではなく、短い文章をいくつも伝えるようにしてみましょう。
例え話や具体例を入れて話す
特に電話では抽象的すぎる話は伝わりにくい話し方の一つです。言葉しか伝えられないコールセンターでは抽象的な説明はお客様が上手くイメージできないのです。
抽象的な話になってしまった場合、すぐ後に「例えば、、、」と付け加えて分かりやすい説明をすることでとてもイメージしやすくなります。
こちらの青汁ですが、とても飲みやすいんです!
これだけだと抽象的すぎてなかなかなかなか味をイメージできませんね。
こちらの青汁ですが、とても飲みやすいんです!
青汁というと青臭い味を想像されると思うんですが、クセがなく抹茶風味で後味もさらっとしているんです!牛乳を混ぜると抹茶ラテみたいですし、バニラアイスにと一緒に食べると抹茶アイスのように食べることができますよ!
このような具体例を追加して具体的に話すことで言葉だけでもより詳しく商品をイメージしてもらいやすくなります。
具体例をいくつか用意しておいて、できるだけ具体的にトークするようにしましょう。
同じ話を何回も話す
話す内容は1度だけ、というルールはどこにもありません。特に重要な内容は何度も繰り返し話して、相手の頭に印象付けるようにしましょう。
対面営業であれば、目の前に資料があって常に目でも確認でき、何度でも確認できます。しかしコールセンターでは言葉だけで伝えなければなりません。
発する言葉は一瞬で消えていきます。頭には残りにくいものです。
「一度言ったから大丈夫」と思っても、相手の頭に残っているかどうかは分かりません。
5分前の話は頭から消えている人も多いでしょう。
長い時間話していると言うこともなくなってくるでしょうから、特に重要なことは繰り返し伝えていくことが伝わりやすい話し方のコツです。
全部言わないで話す(情報を多く与えすぎない)
メリットを伝えるのはまずは二つか三つくらいで大丈夫です。
それだけで十分勝負できますし、情報を多く与えすぎてしまうと相手は判断できなくなってしまいます。
まずは二つ三つくらいメリットを伝え、それでも興味を持ってもらえないようならさらに一つ追加する、それでもダメならもう一つ・・・、というように相手のリアクションを確認しながら小出しにしていきましょう。
メリットがたくさんあると、それをすべて言うことが商品の魅力を最大限に伝えることではありません。また、武器は隠し持っていた方が後々有利になります。
たくさんのメリットを1回ずつ伝えるのであれば、大きなメリット二つ三つを何回も伝えるほうが相手の印象には残ります。
初めから全てを話すことはなく、勝負できるメリットでコンパクトに伝えるようにしていきましょう。
大切なところは強調して話す
大事な部分は強調して伝えると、その部分は伝わりやすくなります。
コールセンターでは電話だけですので、こちらの説明をすべて相手に伝えるということは無理です。人は、人の話の内容は全て聞いてはいないのです。
以下の記事にも記載していますので、ついでにご覧になってください。
「全て伝えるためにはどうすればいいか」と考えるのではなく、「重要なところを確実に伝えるためにはどうすればいいか」と考えましょう。
それには話し方に抑揚をつけ、伝えたいところを強調するように話すことが伝わりやすい話し方のコツです。
伝えたい部分はゆっくりと強調して話すようにコントロールしていきましょう。
重要でない内容は早口で話して、強調したい言葉や語句になると速度をグッと落として声を強めて、その後は早口で話す、そうすると強調したい部分が浮かび上がって相手の頭に残ります。
トークスクリプトに書かれているトークは、それだけだとかなり分かりやすい説明になっているはずです。
ただ、同じトークを使っているのに分かりやすい説明の人とそうでない人は、話し方に差があるのです。
話し方を意識するだけで伝わり方は変わってきます。話し方のコツをつかんで相手の記憶に残る話をしていきましょう。
コールセンターの話し方のコツはいかに分かりやすく話すか!
コールセンターの話し方のコツは、いかに分かりやすく話すか、です。
そのために、
- 小学5年生でも分かるように話す
- 短い文で話す
- たとえ話や具体例を入れて話す
- 同じ話を何回も話す
- 全部言わないで話す
- 抑揚をつけて大切なところは強調するように話す
これを意識して話していきましょう。
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