NG敬語を自覚して正しい敬語をつかいましょう

言葉

日本の組織に所属して日本語をつかうのであれば、敬語での会話は必須です。

正しい敬語を教えてくれる機会はとても少ないですので、どこかで勉強をしなければならないかもしれませんね。

ここではよく間違えやすい敬語と、その解説・正しい敬語を説明していきます。

これをしっかりと覚えて使いこなしていきましょう。

スポンサーリンク

接客業の敬語

お客の側で「そこ言葉遣いおかしいよ!」とはなかなか言えないのが接客時の敬語です。

コンビニ店員・ウエイターなど、接客業の方はしっかりと覚えましょう。

1,000円からお預かりします。

「~から」と言われると、「もっと取られるの???」と思ってしまうかもしれません。

そもそも「~から」は意味のない言葉で、婉曲的に使っている場合が多いでしょう。

「から」を無くして、「1,000円お預かりします。」としましょう。

(お釣りがあるときに)1,000円ちょうどお預かりします。

精算時の「ちょうど」は、購入金額と支払金額が同じだった時に「(お釣りはないので)ちょうどお預かります」という言葉です。

返すお釣りがある場合は「1,000円お預かりします。」でOKです。

おタバコのほうは吸われますか。

「~ほう」は、方角・方向(南のほう)や、二つの選択肢の中の一方(AとBがあってAのほう)、を示すときに使います。

決まったものに対しては使わなく、「おタバコはお吸いになりますか。」です。

よろしかったでしょうか。

内容を確認するときによく聞く言葉です。

確認事項は「今」起こっていることなので、過去形にするのは間違いです。

「よろしいでしょうか。」と現在形で使いましょう。

ライスになります。

「~になる」は、何かに変化することを意味する「成る」です。

何かが変化してライスになったわけではありませんので、「ライスでございます。」「ライスをお持ちいたしました。」としましょう。

二重敬語

敬語は「一つの言葉に一つの敬語」が基本です。

二重三重に敬語を重ねてしまわないようにしましょう。

ご覧になられますか。

正しくは「ご覧になりますかです。

「ご~になる」「お~になる」で尊敬語ですので、それにさらに「られる」をつけるのは間違いです。

同じように、、、

× ご出席なされる → 〇 ご出席される
× お越しになられる → 〇 お越しになる
× お話しになられる → 〇 お話しになる

おっしゃられました。

そもそも「おっしゃる」がすでに尊敬語なので、「おっしゃるだけでOKです。

これも「られる」は必要ありません。

また、「言われました」でもOKです。

佐藤部長様

「部長」「課長」などの役職はそれ自体が敬称ですので、「様」をつけると敬称が二つ付いてしまうことになります。

シンプルに「佐藤部長」でOKです。

もしくは「部長の佐藤様」としましょう。

同じように、、、

× 佐藤先生様 → 〇 佐藤先生
× 会員各位様 → 〇 会員各位

ご注文をお承りします。

「承る」は「受ける」の謙譲語です。

その謙譲語に「お~する」とつけるとこれも二重敬語になります。

「ご注文を承りますでOKです。

「ご注文」で相手を敬い、「承る」で自分がへりくだる、というフレーズです。

過剰敬語

「お」「ご」をつけると敬語っぽくなりますが、何にでもつければよい、というわけではありません。

お試験に合格なさいました。

「試験」に「お」をつけると「試験」に対して敬意を表するようになります。

「試験」そこまでする必要はありません。

「ご入学なさった」や「ご入学祝」などは許容範囲ですが、この場合は「試験に合格なさいましたでOKです。

お下げしてもおよろしいですか。

「よろしい」はすでに丁寧な言葉なので、「お」は必要ありません。

「お下げしてもよろしいですかが正解です。

「およろしい」の言葉では、「仲のおよろしいことで、、、」などと言うと皮肉っぽく聞こえますね。

お気持ちをお聞かせください。

「お気持ち」と「お聞かせ」のふたつに「お」が続きと少しくどく聞こえますね。

「お」は一つだけでOKです。

「気持ちをお聞かせください。」もしくは「お気持ちを聞かせてください。」が良いでしょう。

逆転敬語

相手の行為に対して謙譲語を使ってしまうパターンです。

謙譲語は自分の行為に使って、自分をへりくだるような表現ですので、相手に使うと相手を低く表現してしまうので失礼にあたります。

社長にお伝えします。

外部の人に対して使う言葉でありますが、この場合は外部の人に対して自社の部長を高めてしまっている表現です。

自社の人間よりも外部(クライアントや取引先)の人間への敬意が正しいため、「部長に申し伝えます。」と自分の上司をへりくだる表現を使いましょう。

(部下・後輩から)伺っております。

「伺う」は「聞く」の謙譲語です。

「伺っております」は自分を低めて、部下・後輩を高めてしまうことになります。

「聞いております。」でOKです。

息子も召し上がります。

「召し上がる」は尊敬語ですが、身内に対して尊敬を使うのは相手に対して失礼にあたります。

「食べる」の謙譲語である「いただく」を使い、「息子もいただきます。」としましょう。

ご拝読ください。

「拝読」は「読む」の謙譲語です。

それに「お」をつけるのは間違いです。

「読む」に「お」をつけて「お読みになってください。」が正しいです。

とにかく覚えるしかない

敬語は難しいと思っている人も多いと思いますが、これは言葉を覚えるのが一番です。

「言う」の尊敬語は「おっしゃる」、謙譲語が「申す」と、「言う」の原型もないことが多い敬語ですので、その時々のパターンでフレーズとして覚えてしまうのが一番早いです。

特に社会人になっての敬語間違いは恥ずかしいですし、会社の顔に泥を塗ってしまうことにもなりかねないので、しかっりと勉強していきましょう。

敬語についてはこちらも読んでみてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました